夏空クレヨン
ふいに、少女のひとりがあたしに話しかけてきた。
「なぁ~、ひなも欲しいやろ?」
「ほしーぃ」
「ひな棒読みやん」
いつもと、何らかわりない話を
今日も、あたし、高槻妃奈は楽しんでいた。
「ちょっと待ってよ~。美紀のこと無視ぃ??」
「あーはいはい。彼氏と会うんやろ?」
美紀と明日香は幼なじみだ。
そのせいか、明日香は美紀に少し冷たい。
「えーえーなー。みきちゃん、えーえーなー!」
「ゆっこもすぐ出来るって~」
美紀が、そうなだめるのはゆっここと由紀子。