青空ぽすと。

「ん~、いまタイミングつかめないから明日メールで決めようや」

貴方は立ち上がった。
花火が終わったから、知ってる同級生に会わないように
そそくさと公園へと戻るんだ。

あたしも立ち上がって、足並みをそろえて
友達のカップルと一緒に公園へ足を進めていた。

そんなとき、ある女の人が前に立ちはばかった。

「ちょっといい?」

そして貴方は行ったね。
でもほんとうにすぐに帰ってきた。

あたしあとから聞いたんだ。
その女の子に、告白されかけてたって。

あたしちょっとヤキモチみたいな複雑な心境に
見舞われたんだけど、それは間違いだった。
すぐにね、怒りに変わってしまったの。

その女の子は、人の幸せを壊そうとしてたって。
自分のほうが、翼沙よりも全然いいから。
貴方なら簡単に奪えると想ったから。

どうやったらそんな考えを生むことが出来るのか
全然分からないけど、あたしは凄く怒りを覚えました。

あたしよりもそりゃ、可愛くて細くて
運動できて、頭も良くて。
叶うところは多分、ないに等しい。
だけど、その壊そうって考えはあたしの中からは
同じ状況におかれても浮かばなかった。

正直、聞いたときには震えが止まらなかったよ。
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