belief
「何の機械?…」
そう。
奥の部屋の中に見たこともないカプセルがある。
しかも3つも。
「このカプセルはな」
コウタは耳のあたりに手を触れながら言った。
「簡単に言うとミクの人間不信を治すためのものなんだ。ミクにはこの中に入ってもらう。」
「この中に!?」
「うん。見ての通り3つのパターンがある。どのコースになるかはランダムだけど…。」
「パターンとかコースとか、よくわからないんだけど…」
「ミクにこの中で寝てもらって、ミクの記憶をほんの少しだけ操作するんだ。」
―――記憶の操作?
あたしが眉間にシワを寄せていると
「あ、大丈夫だから!!記憶って言っても人生が大きく変わることは絶対に無いから。」
「ほんとに?」
「あぁ。俺を信じろ。」
コウタがあたしの目を見て言うので、信用して大丈夫そうだと思った。
―――そもそも将来のあたしのダンナさんだもんね…
あたしは少し笑みを浮かべてコウタを見た。