妖士(ようし)
「案内して!!」

幸は悲鳴に近い声を上げた。

「無茶よ!あたしが織り姫に叱られちゃうわ!」

麗貴妃は唇を噛み締めた。
「いいわ。なら自分で行く」

駆け出した麗貴妃の後ろから幸が慌ててついて来る。

「ちょっと!麗貴妃!翡翠の宮はそっちじゃないわ!」

幸は苛立って投げやりに叫んだ。

「あたしについて来て!」
< 114 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop