妖士(ようし)
「そんなんじゃ、妖士になれるのはいつになるやら。」

あーあ。俺がせっかく付いてやってるのになぁ。

と、ためいきをついてよよよ・・・と泣きまねまでして見せる。

「ほんとにうるさいな。
さっさと降りて来いよ。」
ふてくされた少年はやーめたとつぶやいて片付けをし始めた。


「あ!おいやめちまうのかよ〜」

ひょいと屋根から飛び降りた狼は鼻を鳴らした。

「いいんだよ。今日はよく頑張った!うん。」
< 24 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop