妖士(ようし)
ま、確かに今日はよく頑張ったな。

口の中でそっと呟いた狼は廊下に上がるとお座りをして少年を待った。

「急げよ。疾風(はやて)政行(まさゆき)から呼ばれてるんだろ。」

疾風と呼ばれた少年をせかすと、あ、と持っていた弓矢を落としそうになった。
「忘れてたっ!!」

「はぁ?」
やけにゆっくりしてると思ったら。
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