妖士(ようし)
竜からしてみれば政行は自分の息子を目に入れても痛くないほどに可愛がっていた。

ま、政行の所には他の奴がいるだろうから退屈はしてないだろ。

呑気に構えているといきなり襟首を捕まえられた。

息が詰まりむせた狼を引っつかんだのは誰であろう、疾風である。

父の部屋へと続く廊下をえらい勢いですっ飛んでいく。
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