妖士(ようし)
「これは・・・!!」

政行は絶句した。

「ヤマタの大蛇・・・!?」



とその時、

凄まじい妖気が爆発した。
都の外れだ。

大量の妖達が都になだれ込む様子が政行の脳裏を駆け抜けた。

妖士族の血が危険だと知らせている。


「幸!!凍!!」

色を無くした叫びに、式神が姿を現した。

「政行っ!」

幸が不安げに叫んだ。

「都へ行け!!いますぐに!!すぐに皆を送る!行け!!」

尋常ではない政行の様子に二人の式神はさっと風となって、空を翔けていった。

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