だーるまさんがこーろんだ
…え?

やめる?

隆さんが?

ケンカを…?


「ケンカっつーか、馬鹿騒ぎ?そろそろな…あいつのためにも…な…」


少し笑いながら言う。


…そうだ…


隆さんには…


大切な彼女がいたもんな…


それに隆さんはもう高三だしな…


将来のこと…考え出したのかな…


俺には、止める理由も権利も何もない。


「隆さん…俺は賛成です。これからは、遊ぶのもやめて…彼女さんのために頑張って下さい」


すると隆さんは少し赤くなって


「バーカ。あいつだけのためじゃねぇよ」


と吐いた。


なんだか初めて本当の隆さんに会った気がした。


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