【完】甘い恋愛授業
「……えっ」
振り返ると、そこには想像通り、どす黒いオーラの歩くんが……
いやあああああっ!!
「あ、歩…くん?」
「そこにいられると、中に入れないんだよね。だから邪魔って言ってんだけど……」
「聞こえなかった?」と言って、歩くんはグッと私に顔を近づける。
わ、顔ちかい…っ!
「歩…くっ……」
「分かったどくよ。だからそんなに、山崎さんに近付かないでくれるかな?」
「へ?わ…っ」
いきなり藍沢くんはそう言って、私の体を自分の方に引き寄せる。
な、なんで??
「……なんで、近付いちゃダメなわけ?」
笑顔でそうは言うものの、やっぱり目は笑ってなくて……