【完】甘い恋愛授業



「あ、歩くん!?」

「ちょっと黙ってて」

「え……っ」


顔の間近でそう言われ、グッと言葉を詰まらせる。


い、今から何をするんだろ?


「あの……」

「ゆき、結構軽いな。ちゃんとご飯食べてんの?」

「え?うん。まあ…人並みには食べてるつもりだけど……」

「まあ良いや。軽い方が……」


「膝に乗せやすい」と言って、歩くんはニコッと笑顔を見せた。


………“膝に乗せやすい”?


「ひ、ひざ??」

「動かないで、ジッとしてろよ」


そう言ったと同時に、歩くんは椅子に座って、その膝の上に私を乗せた。


乗せ……た?



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