【完】甘い恋愛授業



ブラウンの綺麗な髪に、凄く整った顔立ち。
笑顔はあんまり見せなくて、凄くクールで格好いいって噂。

でも、彼女はいないとか……。

だから最初、科学部に時東くんが入ってから女の子の入部者が一気に増えたらしい。

まあでも、佐野先生の「面倒」の一言で全員追い返したらしいけど……。

私は科学の成績が良かったから、入部OKだったんだよね。


だから、時東くんの告白現場なんてありそうなもんだけど……


「……俺を、どうして好きになったの?」


落ち着いた冷静な声が、静かに科学室に響いた。


「あの、私、歩くんには一目惚れで……だから」

「“一目惚れ”?」


時東くんの声が、一気に低くなるのが分かる。

え……?


「歩くん、私……っ」

「ごめん」



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