【完】甘い恋愛授業



「あ、星があるよ歩くん」

「……あのさ、ゆき」

「わあ、綺麗だねー、あははー」

「……その完璧に棒読みの喋り方、やめない?」


歩くんにそう言われ、やっと自分の言葉が棒読みだったことに気付く。


だって、だってだよ?

そりゃ、この状況なら棒読みになっても普通じゃないですか??


「だだだ、だって、歩くんと手つないでて…その…」

「恥ずかしい?」

「………はい」


私は真っ赤になった顔を俯かせながら、か細い声でそう言った。


ううっ……声が出なくなってる。



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