【完】甘い恋愛授業
ビクッと、女の子の震えが私にも伝わってくるようだった。
「私じゃ、ダメ…なの?」
「だからごめん。俺、忙しいから。帰ってよ」
「……うん」
女の子の声は、少しだけ震えていて……
そしてそのまま、ガラッと科学室の扉を開けて女の子は出て行った。
「………」
誰かの告白を見るのなんてはじめてだったけど……
「あれがもし自分の立場だったら、私は…」
長瀬くんにふられちゃったらなんて……
そう思うと、やっぱり告白なんて出来ないよ―――…
「……はぁ」
時東くんはため息をついて、目の前にあった椅子に座って腕を組む。