【完】甘い恋愛授業
「ふ〜ん、お礼ねぇ?」
ニヤ〜ッとした笑顔を見せて、歩くんは私にグッと顔を近付けた。
はぅあああっ!?
「あ、歩くん?」
「お礼か……そっか。じゃあ、今週の土曜とかあいてる??」
「土曜?ああ、はい……まぁ」
私がそう頷くと、歩くんは「じゃあ10時に駅で」とだけ言った。
10時に駅で??
「……それって」
「まあ、課外授業ってやつ?」
「え?でも授業なら、お礼にならないんじゃ……」
「ああ、そうだな。でもお礼なら、その時たっぷりしてもらうから」
そう言って歩くんは、私の手を取ってまるでお姫様にするみたいに手の甲に唇を擦り付けた。
「―――っ!?」