【完】甘い恋愛授業
「さっさと出て来れば?人の告白を盗み聞きしてた、山崎 ゆきさん」
そう言って時東くんは、私が隠れている机を見つめた。
いや、いやいや。
まだ私って決まったワケじゃ…
………いや、私しかいないでしょどう考えても。
「あ、あの〜…」
机の下から顔を出して、チラリと時東くんの顔を見てみる。
そしたら完璧に、バチッと目が合っちゃって……
「なぁ、山崎」
「は、はい!?」
いきなり呼び捨てで名前を呼ばれ、ビクッと大きく肩が跳ねる。
そして時東くんは、
「ちょっと、こっち来てくれない?」
そう言って、ニッコリと笑ったんだ……。