【完】甘い恋愛授業
<一時間目>
≫科学部の王子様
―――季節は、冬まぢか。
キーン コーンと放課後になるチャイムが学校中に鳴り響いと同時に、
私、山崎 ゆき(ヤマサキ)は鞄を持って、ガタリと席を立ち上がった。
その瞬間に、「ゆーき!一緒に帰ろ??」という声が後ろからかけられる。
「あ、ごめん!部活行かなきゃ」
「えー、またぁ??」
そう言って、私の友達の紗希(サキ)ちゃんはブーッと私にブーイングをした。
誘ってくれたのは嬉しいけど、でもなぁ……
「どうせまた、長瀬くんでも見に行くんでしょ??」