【完】甘い恋愛授業
「あの、俺……今日は帰るよ。なんか雰囲気悪くなっちゃったから」
「長瀬くん。……うん」
長瀬くんはこの場の悪い雰囲気を察知したのか、そう言って鞄を持ってガタリと立ち上がった。
歩くんは私たちに背を向けたままで、一人で何か作業をやっている様子……
「〜〜〜っ、私も帰るよ」
「あ、じゃあ下足箱まで一緒に行こっか山崎さん」
「……うん」
私は一つ返事にそう言って、鞄を持って長瀬くんの後をついていく。
そして後ろを振り返って見てみても、歩くんは私たちに背を向けたままで……
課外授業は……中止なんだ。