【完】甘い恋愛授業
「ま、山崎があのサッカー部の長瀬が好きなのは知ってるしな」
そう言うと、時東くんは握っていた私の手をスッと離した。
離して……
「………え?」
えええええっっ!!?
「え?あ、何で時東くんがそのことを…」
「いちよ同じ科学部だよ?毎日、山崎が窓からサッカー部の練習を見てるのも知ってる」
「う、うそぉ!?」
「嘘じゃねえって」
時東くんがそう言って私を見た瞬間、私の顔の体温が一気に上昇する。
これはもう、沸騰直前だ。
「いや、あ……このことは、誰にも秘密に……」
「秘密にしてほしいんだ」
「あ、あたり前です!!」