【完】甘い恋愛授業
そんな歩くんの声が聞こえた後に、パッと私は顔を空に向ける。
そしたら上には、青い青い青空が広がっていて……
「じゃあ、行く?課外授業」
「え……?」
「なに?行きたくないの??」
答えを急かすような物言いに、私は「い、行きます!」と大声で言ってしまった。
「ふ〜ん、じゃあ行こうかデートに」
「デっ!?デートなんかじゃないよ!課外授業だよ授業!!」
「男女が一緒に街中を歩き回るのなんてデートみたいなもんでしょ。ま、この場合は模擬デート?」
「模擬??」
「じゃあ行くか」
そう言って歩くんは私の手をつかんで、そのままグイッと引っ張った。
―――こうして、私と歩くんの“模擬デート”という課外授業がはじまった。