【完】甘い恋愛授業
「………?」
ふと、気づく。
あれ? ……ゆき??
いつの間にか、ゆきはいなくなっていた。
後ろを見てもどこを見ても、ゆきがいる様子はない。
……ゆき?
ザワリと、俺の胸に嫌な予感がよぎる。
なに、やってんだよ俺。
ゆきと離れたくないくせに、自分からゆきを突き放して。
そして、はぐれて。
でも、これ以上、ゆきに近づくのが怖いんだ。
これ以上は、ゆきの恋愛の先生でいられる自身がなくて……。