【完】甘い恋愛授業
「……あ、歩くん。あのっ」
「で、話しってなに?」
ベッドに体を倒したまま、歩くんは私にそう聞いてきた。
あ、そうだそうだ。
「あのね、これ、佐野先生から歩くんにって渡されたプリント」
「あー、それか。適当にどっか置いててよ」
「う、うん。分かった」
私は歩くんが言ったとおり側にあったテーブルの上にプリントを置いて、また歩くんのベッドの真ん前に“チョコン”と座った。
そんな私を歩くんは不思議そうに見た後に、「用はそれだけ?」と呟いた。
早く、歩くんに言わなきゃいけない。
長瀬くんのことを……