【完】甘い恋愛授業
―――ドクンッ
そんな風に、重苦しい心臓の音が体中に響いた。
恋愛授業の終わり。
「だよね。うん。今まで…ありがとね歩くん」
「ああ…、うん」
私がそう言うと、歩くんは少しだけ曖昧な答えをして……
そして私の手を、ギュッと握りしめて自分の方に引き寄せた。
「え―――っ!?」
「……じゃあゆき、これが最後の授業だから」
“最後の授業”という言葉に、ドキンとまた心臓が跳ねる。
メニュー