【完】甘い恋愛授業

―――ドクン


歩くんがいないと分かった瞬間、心臓が小刻みに揺れ出す。


「………」

「山崎さん？」


いきなり黙り込んだ私を、不思議そうに長瀬くんは見つめる。


……ああもう、こんなモヤモヤ気にしない！

歩くんだって私のこと応援してくれてるんだから、ちゃんと…


「……あ、あのね長瀬くん」

「ん？？」

「わた…し……ね」


何故か口が固まって、なかなか言葉が出てこない。


簡単なこと。


ただ“好き”って言えば、それだけで良いんだから……


「私―――！！」