【完】甘い恋愛授業



「…―――告白、か」


ゆきが帰り、一時の時間が過ぎた頃。

ボーッとした頭のまま、俺はポツリと呟いた。


ゆきが、長瀬に告白する。

ということは、恋愛授業は終わり。

放課後の科学室で、もうゆきと2人きりの時間はすごせない……。


「……恋愛授業、終わらせたくない、な」


でも、応援しなきゃ、ゆきのこと。

ゆきが長瀬に、ちゃんと気持ちを伝えるコトが出来るように、俺が教えなきゃ。

俺は……


「俺は、ゆきの恋愛の先生だから……」


だから、

最後の授業をしよう。



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