【完】甘い恋愛授業
私が首を傾けると、今度は私の首筋に唇をこすりつける。
「……あっ」
「……なにその声。俺のこと煽ってる?」
「違うよ!煽ってなんか…ちゃんと質問に答えて!!」
私がそう強く言うと、「ゆきは本当に頑固だよな」と言って、私の頭を優しく撫でた。
「女の子と付き合ってた理由は、ただ……俺を外見だけで決めない女の子を探してたわけ」
「外見だけで?」
「ま、結局は誰もいなかったんだけどさ……みんな、俺を好きになった理由は“外見”」
「だからすぐに、女の子たちとは別れたから」と言って、歩くんは優しい笑顔を私に向けた。
「あと、実は科学部に入ったのもこれが理由でさ……一番、女子の部員が少ないのが科学部だったからこの部活に入ったんだよ」