【完】甘い恋愛授業



「なんでっ……なんでなんで」


「なんでどこ行ってもゆきと会うんだよー!!」と叫びながら、俺は走る。

走る。

それはもう、走っていた。


ゆきとは、もう会わないでおこうと決めた。

なのに何故か今日は、どこの道を通ってもゆきと遭遇する。

俺はゆきの姿を見たらすぐに逃げているから、ゆきは俺の存在には気づいてないみたいだけど……。


「……あっ」


ゆ、ゆき……!


前方にゆきの姿を見つけ、俺は早く逃げろ!と体中に指示を送る。

そして俺がとっさに逃げ込んだ場所は……



科学室、だった。



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