【完】甘い恋愛授業



―――落ちる!


そう思い、体に強く力を入れる。


実験器具って割れ物が多いから、絶対に落とすわけにはいかない。

でも、それじゃあ私の身が守れないよ…!!


「……誰かっ」


そう呟いてギュッと目をつぶった瞬間、私の体が何か暖かいものに包まれた。


え……?


「また偶然だね。大丈夫、山崎さん??」

「……長瀬、くん?」


あれ?私……長瀬くんに、抱き止められてる??

抱き止め……抱き??


「〜〜〜っ!!?」


カアアアアッ!と、顔が真っ赤になるのが自分でも分かった。



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