【完】甘い恋愛授業
科学室に行って、扉を勢いよく開ける。
そしたらある人物が、パッと私の視界に入ってきた。
「あ、よお山崎ぃ!!」
「げっ、佐野先生」
思わず「げっ」と、濁った声が出てしまう。
そしてヘラヘラとした笑顔で近づいてきたこの人。
科学部顧問の佐野(サノ)先生。
もちろん、科学の先生。
「なんだ山崎、そうかそうか。そんなに俺に会えて嬉しいか?」
「そんなワケないじゃないですか」
そんなワケない。
そんなワケあるはずない。
だって佐野先生は……
「じゃあ、俺のかわりに実験用具の片付けよろしく」
「えええっ!?」
ほら、佐野先生と会うと絶対にこうなるんだ。