【完】甘い恋愛授業
<二時間目>
≫授業のはじまり!
「失礼しまーす」
そう呟いて科学室の扉を開けると、ある一つの陰が目に入った。
「あ……時東くん」
「……ゆき」
時東くんは私の姿を確認すると、スッと立ち上がって私に近付いてきた。
え……っ?
「時東く……」
「さっき藍沢がきて、今日も用事ができたそうだ。だから……」
「今日は二人きり」と、私の耳元で時東くんは囁いた。