【完】甘い恋愛授業
一瞬、時東くんの言ってる意味が分からなかった。
でも、すぐにその意味は分かってしまった。
その証拠に、カッと頬に熱がともる。
「そ、そんな!下の名前で呼ぶなんて無理だよ…」
「俺だって、ちゃんと“ゆき”って呼んでんじゃん?だから、ゆきも俺のこと“歩”って呼んでよ」
「これも授業だから」と言って、時東くんはニコリと笑った。
「う……っ」
結局私は、この目の前の王子様から『恋愛』を教えてもらうことになった。
これから毎日、放課後、科学室で行われる。
その内容はよく知らないけど、長瀬くんに告白したいから……