【完】甘い恋愛授業
「……本当に、言わなきゃダメ…なの?」
ビクビクとおびえた顔をしながら、時東くんを見上げる。
そしたら時東くんはニッコリと輝かしいほどの笑顔を見せて……
「これも授業だから」
と、また繰り返した。
ううっ……授業って言われたら、言うしかないよね。
「……あの」
「なに?」
「時東く……じゃなくて、歩……くん?」
男の子の名前を下の名前で呼んだのなんて初めてだから、
恥ずかしすぎて自分の顔が真っ赤になるのが分かる。
いやああああ!
恥ずかしいにもほどがあるっ!!