【完】甘い恋愛授業
自分で自分の考えに「グッドアイデア!」なんて言いながら、私は科学室に向かっていた足を真逆に変えた。
長瀬くんの姿が見たいけど、今日はそれどころじゃないって言うか……
「……山崎さん?」
「へっ??」
いきなり目の前に現れた人に、思わず目が丸くなる。
そしてその反動で、態勢がグラリと揺れて……
「ぎゃっ!?」
「あ、ちょ……っ」
いきなり後ろに倒れそうになる私の腕を、さっき私の名前を呼んだ“誰か”がつかもうとする。
でも……
―――ドシンッ
……結局私は、そのままこけてしまった。