借金とりとおにごっこ!?
斎城父、斎城母、斎城娘、俺
の順で改札の列に並ぶ
「ゆーやぁぁぁぁぁ」
菜乃香の声がする
幻聴で菜乃香の声聞くなんて
俺、相当まいってるな
「だめぇぇぇ!
そこに入っちゃ、だめぇぇぇ!!」
駄目だ.....
いくら菜乃香に会いたいからって
幻聴で菜乃香の声を....
あれ?
菜乃......香??
いや、あれは幻覚だ
ここに菜乃香が来るはずが
「ゆうや、ゆうや、ゆうやぁー!」
.....現実?
だんだん声も形もはっきりしてくる
菜乃香が俺の名前を叫びながら
こっちに向かって走ってくる!?
「菜乃香!?」
「ゆーや!
にょはっ!!」
俺まであと5メートル
というとこまで来て大胆にこける
菜乃香らしいな.....
って、なんでほんとにこいつが!?
「よかったぁ。
間に合った、間に合ったよぉ」
こけたままの体勢で
顔だけひょっこりあげて笑う
この顔.....
俺は菜乃香のこの顔が見たかったんだ
「やっときた!
おっそい、何が間に合ったよ!
もう少しでアウトだったんだから!!
......で、ここに来たって事は
答えが見つかったんでしょうね?」
答え?
なんのことだ??
ってか、
斎城なんか口調が変わってないか?