借金とりとおにごっこ!?


重たい足を無理やり引きずってやっと家に着いた


「ただいま.....」


入った部屋は暗くてシンとしてて誰もいなかった

夕矢がいなくて少しホッとしてる自分がいる


でも、やっぱりな...と少しがっかりする


とりあえずソファに座って一息ついた



「プルルルルル」

「はひ!」


あ、なんだ、電話か.....

突然鳴るもんだから驚きすぎて奇声を発してしまった

夕矢が居ないし
私が出るしかないんだよね?


「あ、夕矢君?
お久しぶりです~、元気ですか?
紗代はぁー
「あ、紗代ちゃん!?」

「って、菜乃香だったの?」

「う、うん」

「ったく、菜乃香なら菜乃香って言いなさいよ」

「ご、ごめん」

「ま、いいわよ別に。
で、夕矢はどこ?早く代わりなさいよ」

「そ、それがいなくて.....」

「はぁー!?
まぁいいけど。あ、鍵あけてくれない?」

「え??」


紗代ちゃんのその言葉と共に
「ピンポーン」というインターホンの音が鳴り響いた


もう一度受話器に耳を当ててみるともう電話は切れていた



もしかして......



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