借金とりとおにごっこ!?



やっと涙が止まった頃には
もうとっくに授業が終わっていた


だから、教室にもだれもいない



そう思っていた.....



「未影.....」

「緋、那......」



そこには、今、
私が一番会いたくない人がいた



「な、なんでっ!?
あれ?夢....じゃないよね??」

「未影が、珍しく授業サボったから…
ちょっと文句言ってやろーって...
それだけよ」

「.....そっか。
ありがとう、それからごめんなさい」



緋那にとって
私って、やっぱ迷惑だったのかな?


そう思うと、また涙がこみ上げてきた



「未影!?
どうしたの!?!?
え...っと、その、、、、」


真実を知るのはとても怖い

でもこのままだと
緋那と遠いままだ


「迷惑.....だよね」


手を強く握りしめ
やっと声を振り絞った


「......なにが?」


一言勇気を出して言ってしまえば
不思議なもので
ずいぶん楽に言葉が出てくる


「私、迷惑.....だよね
しつこくまとわりついて」

「.....未影じゃない」

「っへ?」

「未影はこんなこといわない
あたしが見てきた未影は、
どんなにあたしが冷たくしても
そんな弱音、吐かなかった。
なんで急にそんなこといいだすの?」

「緋那がさ、昼、
急にいなくなっちゃったから…
それで、私探しにいったの。
で、あの、その」





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