借金とりとおにごっこ!?

ー菜乃香ー


「緋那～、しっかりして」

「仮？あれ？仮！？」

「緋～那～！！！」

「ど、どうゆう意味なの！？
仮って、え？なんで！？」


緋那は未だに混乱していて
目がぐるぐる回っている


「だからね、付き合ってるふりを
夕矢の女よけのためにしてるの」

「なんで？
未影になんのメリットもないじゃん。
もしかして、片凪君のこと好きなの？」

「ええ！？
ち、違うよっ！！
ちょ、ちょっと交換条件というか...」

「なんか納得いかない。
嫌なら今のうちに嫌って言うべきだよ」


私、いや......なのかな？

なんだかんだで、楽しいって思ってる
自分もいる


夕矢と言い争ったりするのも
なんか楽しいし、
本名で呼ばれるとむずがゆくなるけど
すごく嬉しい


正直、よく分かんないや

初めての感情ばっかで、分かんない


「私ね、いろんな経験少なすぎて
よくわかんないの。
だから、
もう少し夕矢とこの関係を続けたい。
分かってくれる？」

「.....うん、分かった！
あたしもわかんないことだらけだけど
なんでも聞いて！！
一生懸命答えるから。
だから、悩んだときは一人で
抱え込まないで」

「うん、緋那ありがとうっ」