記憶の欠片
裕『とりあえず俺ここら居るとまずいんで
裏行きません?』
『あ、はい。』
何故か敬語で喋ってしまう自分。
コンビニ裏に移動したあと、
とりあえず由紀が自己紹介していた。
陸人が好きとか、
いらない情報も交え…。
途中少し雨が降ってきて、
コンビニ裏に丁度アパートがあったため、
そこで雨宿りをした。
裕君は喋っている間、
1回もこっちを見ようとしなかった。
シャイなのかな?と思い、
特に気にもしなかった。
1時間程喋り、由紀も飽きてきたのか、
由『そろそろカラオケ行く?
もう2時だよ(笑)』
気づいたらもう2時を回っていたことに気付き、
そんなに喋っていたのか、と思った。
裕『カラオケ行くんすか?』
由『うん。裕君も行くー?(笑)』
裕『金ないっす(笑)』
『ざんねーん(笑)
じゃあまた今度ね!』
裕『はい(笑)
どこのカラオケ行くんすか?』
『MAIKOってところだよ。』
裕『あ、じゃあ危ないんで送りますよ。』
『え、いいよいいよ!
結構遠いし!』
裕『じゃあ近くまで。』
『あ…うん。ありがとう。』
裕君の家はカラオケとは逆方向なはず…。
なんて優しいんだ、と感動しながら
とりあえずコンビニへ。
裕『俺傘持ってきてるんですけど使いますか?』
『いや、大丈夫だよ。
そんな降ってないし。』
と、言ったにも関わらず、
裕君はコンビニの傘立てにさしといたであろう傘を取りに行った。
由『裕君紳士だね~(笑)』
『だからね!』