ラスト
名前を呼ばれた。

いつもは、もっと遅いのに。

彼に気付かれてしまう…

立ち上がったら、彼がこっちを見ていた。

私と目が会うと、彼はすぐに奥さんと話始めた。

私自信、今は彼を気にしている場合じゃない。

また入院になるかもしれない。

診察室に入った。


いつもの検診が終わり、今回は入院を免れた。


診察室を出ると、つい周りを見回した。
でも、彼の姿はない。

ホッとした。

早く帰りたい…


支払いも終わり、急いで病院から出た。

また会ったらどうしよう…

悩んでる顔をしていたのか、正弥さんが心配そうにした。

「何かあったの?」
いけない…心配させたら…

気付かれちゃう…


「大丈夫だよ。疲れただけだよ。」

そう答えるしか無かった。
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