ラスト
彼は

「ケンカした」

と言って、笑っていた。
いつもは、すぐに酔う彼…

でも今日は、なかなか酔わない。

よっぽど、派手にケンカしたんだと思って、いつもは聞けるのに今日は聞けなかった。

「ごめん」

彼が急に言った。

そして、私を抱き締めた。

お酒のせいか…

余計にドキドキした。

首筋に感じる彼の息…

でも、いつもと違う…

彼は…私を抱き締めたまま寝ていた。

いつもより、飲んだせいか…
それとも、安心出来たから?

彼の寝顔を見ながら、私はそんな事を考えてた。

でも、そんな幸せな時間は長くは続かなかった。

彼の奥さんからの電話…

嫌な気分になった。

彼が帰ってしまう…
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