紳士的なLady
淑女プレリュード
あれから1週間。
「痛い痛い痛い!!」
「剣ちゃーん?ちょぉっとだけ我慢してねー?」
病室には私の叫び声と、千波の柔らかい声。
「何?イジメ?!腕引っ張らないで怪我してるんだから!」
「剣に早く良くなってもらおうと思って」
千波の反対側には、右腕を千切れるほど引っ張ろうとする鈴音。
そんなの治る訳無いでしょ?!
何考えてるのこの子達!
未だに私は病室に居る。
課外は先生から「休め!」と言われてしまったため、1歩も向かっていない。
千波と鈴音の怪我は軽いようだったが、やはりまだ絆創膏や包帯が見えて痛々しい。
「ねぇ聞いたよー?架月とさぁ……」
「鈴音黙って。それと腕離して」
「剣ちゃん、初カレおめでとうパーティーでもしてあげようか?」
「ごめんなさいそれだけは止めて」
……回復が早いようで。
試合後も、いつも通りの私たち。