恋、来い。
“ガラッ”
「さあ席つけー自己紹介するぞー」
若い男の先生が教室に入ってきた。
自己紹介…?
よくわかんないけど。
探検ができる感じではなさそうだ。
「ごめん、みん、哀那…。あたしのせいで探検できなくなっちゃった」
「ううん、全然いいよ!」
「しょうがないよ!」
みん、哀那…。
2人ともありがとう!!
そして本当にごめん!!
「ほら、そこの女子3人~。じゃなくて、希さんと長谷川と宮崎~、席つけ」
「「「はーい」」」
てか、ずっと気になってたんだけど。
なんであたしだけ名前なの?
しかも さん 付け。
わけわからんわー。
「よし、じゃあ始めるぞー」
先生は元気な声でそう言うと、黒板に大きく
自己紹介
・名前
・あだ名
・出身中学
・誕生日
・その他(彼氏の有無、好きな言葉等なんでもよい)
と書いた。
彼氏の有無っておいおい。
「自己紹介をやる前によく聞けー気付いてるだろうが、このクラスにはVIPが2人いる」