恋、来い。
そして、教卓の前に出てきたひとは…

「二階堂麻梨亜(ニカイドウ マリア)です。よろしくですわ」

くるくるとカールされた髪の毛を耳の上のほうでツインテールにし、
スカートと紺色の靴下との間から覗く肌は真っ白だ。
名札やリボンはキラキラにデコレーションされている。
いかにも お嬢様 って感じだ。

「出身は聖ミラノ中学、周りからは麻梨亜様と呼ばれておりました」

麻梨亜様…。
なんかすごいなこの子。
中学校も、名の知れるお嬢様中学。
きっとものすごいお金持ちなんだろうな。

「誕生日は3月5日ですわ、なにか質問等ありますでしょうか?」

誰も手を挙げない。
そりゃ、初めましてのVIPの方に質問なんてできないよね…。
しかも、こんなお嬢様っぽい人に…。
あたしたちとかけ離れてる感ある。

「ありませんの?まあ、ありませんのならそれでいいですわ。終わります」

麻梨亜様?は、静かに席に戻る。
凄い慣れてるって感じする。
あとで声かけてみよっかな!
同じVIPさんだし。

「じゃあ一般の人いくかー。じゃあ浅田から」

1番の人から順番に、自己紹介をしていく。
なんか美男美女が多いなー。
しばらくして、ようやくみんの番になった。

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