Platonic Love
ベンチに座ってから早々、私たちは盛り上がってた。
今日あったことや、数々の学校の噂。しまいには、先生たちの秘密まで教えてくれた。
気づいてる人もいるかもしれないけど、私の彼氏は私が通ってる学校の先生なの。
私と彼はなかなか会えない。
それは、頻繁に会いすぎると噂になっちゃうかもしれないからあんまり会えないの。
それって結構寂しいんだよ↓↓
教師と生徒の恋愛。
漫画みたいでちょっとロマンチックだけど、彼との恋愛はそれだけが壁じゃないの。
他にもう一つあるんだ……
まあ、後に分かるよ。
「なぁ、ちょっといいか?」
「何?」
彼は、さっきと違い真剣な顔だった。
その顔に私は、
“ドキッ”
ってちょっと鼓動が大きく波打った。
「話がある。」
「何?」
私は“何”で突き通した。
「……別れよう。」
「えっ……」
今、彼はなんて言った?
“別れよう”?
なんでそんなこと言うの?
私の中ではハテナしか思いつかなかった。
「なんで?」
「君のためなんだ、君はもう高校三年生だ。将来のことを考えるとやっぱりこんな関係はいけないよ。君は俺と関わっちゃいけない。」
「でも…私、明人さんのこと好きだよ?明人さんは、好きじゃないの?」
私は涙をこらえながら聞いた。
「これは、感情の問題じゃないんだ。現実の問題なんだ。確かに、君の告白を受け入れてしまった俺も充分悪い。でも、ここは漫画でも携帯小説の世界でもない。
紛れもない現実だ。
君は、もう俺と別れるんだ。
学校にはまだバレてない。だから、バレないうちに…別れよう。」
「そん…な…」
私は、言葉が出なかった。
だって、そんなの分かってたじゃん。
それでも、私を愛してるって言ったじゃない…
「奥さん…は?」
「まだ大丈夫だ。」
「なら、なんで今?」
「だから、誰にもバレてない今じゃなきゃいけないんだ。」
「明人さん…」
もう一つの壁
それは、彼が既婚者であること。
私は、彼が結婚してようがしてまいが関係なかった。
ただ、明人さんを愛してるの。
「我が儘ですまない、こんな俺を許してくれないか?」
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