オモイビト


……さらに重くなる空気……。


「……あれれ?」


みんなにじーっと見られて、あたし照れちゃう。

……じゃなくてじゃなくて。


「昴」

「……な、なに?」


想が真剣な眼差しであたしを見て言う。


「ごめん、知ってる」


……知ってる……?


「俺たち、中学は違ったけど、小学校は一緒だったんだよ?」


辰がそう付け加えてくれた。


「……は!?」


え、あたし知らない!!

こんな五人……ん?

あれれ?


「……しょー……くん?」


嫌だ嫌だと避けてきた小学校の記憶を探ると、あなたは簡単に出てきた。


「……そうだよ」
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