オモイビト


話したい、自分からそう思ったのは一体いつぶりだろう?


「二人にね、あたしの過去含み、昨日のことも聞いてほしいの」


二人はどう言うだろう?

どう思うだろう?


「あったり前!」

「昴っていつもなんか溜め込んでるしクールだし、こういうの初めてだよね。なんかワクワクする!」


そんな心配、ないみたい。

この二人は、本当にあたしの自慢の友達だ。

こんなに近くにいたのに、気付けないでいた今までがすごくもったいない。


「話長くなるならさぁ、昼休みとか放課後にしない?」

「寄り道して帰る?」

「どこ寄るどこ寄る?」


あたしの頭の中に『TEAR』が浮かんだけど、同時に城那さんも浮かんだ。

そして気付いてしまった。


……まさか……?
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