オモイビト
真剣に怒ってる。
鈍感ズのせいで、城那さんがどれだけ傷付いてきたか……。
「分かった」
そう言って陽紀はケータイを取り出してメールを打ち始めた。
「チェンメだ。これが一番手っ取り早い」
「……ありがとう、陽紀」
あたしの言葉を、信じてくれた。
「ねぇ、誰か城那さんのメアド知ってる人いないの?直接話したいんだけど」
……静まりかえる、辺り。
……ん?
まさか?
「俺ら、会ったの中学入りたてだし」
「城那、ケータイ持ってなかったし」
「アドレスなんて誰も知らねぇし」
……五年前の話だった……!!