オモイビト
「うん、疲れた。別に疲れることしてないはずだけど疲れた」
「大丈夫っすか?まだ11:00なんすけど?」
「あぁ、うん。王子、話そ。充電したい」
あたしは王子に手を伸ばした。
「うるし」
「へ?」
そう言って王子はあたしの伸ばした手を握ってくれた。
「漆」
「王子は嫌だそうっすぜ?昴」
「え、王子、王子って呼ばれるの嫌いなの?」
「合わない」
へぇ〜、じゃ、漆って呼んでいいんだぁ……。
「じゃ、遠慮なく漆で」
二コリと笑った漆にキュンッ!
なんだこの殺人スマイル!!
癒される〜。
充電できる〜。