オモイビト


……コイツ、植えればどんな花でも咲かす土か?

種さえあればそれを信じて疑わずに育つ感じ?

バカの原因?


「ねぇ、ケイトって人〜」

「……へ?俺っすか?」


彼は再び教室から顔をのぞかせた。

いっそ全身出してくれればいいと思う。


「コレ、なんなの?」


そしてあたしはバカを指して言った。


「……ん?俺?」

「あぁ、ソレは秋月想(あきづきしょう)っす。覚えてやってください」

「……ソレ?俺?」


バカ改め秋月想ね。


「んでついででいいんで仲良くしてやってください」

「誰がこんなバカと?」

「そこを何とか!お願い昴姉さん!」


だからなんであんたらあたしの名前知ってるわけ!?
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