オモイビト


「正解!はいあ〜ん」

「やったぁ!!あ〜ん……」


……って、違う!

違うのよ!

これは断じて違うの!!


こ、この流れにはちゃんと理由があるの!!

ラブラブしてたわけじゃない……はず……なの!!


あたしはただテスト勉強を想に教えてもらってるだけなんだから!!

そう、最初は二人の言ったことを確かめようとしたの。


――一週間前


「想ってさ、学年一位って本当?」

「え?あ、はい。そうですけど」

「……じゃ、さ。勉強、教えてくれちゃったりしない……?」

「いいですよ。じゃ、昴さんが好きなものってなんですか?」


……は?


「好きなもの?」

「はい。いくら食べても食べ飽きないものです」
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